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2012.07.11

復職のポイントは

私のところにこられる人は、ご本人や家族の人がホームページを見て来所される
人がほとんどですが、裏を返せばそれだけ切羽詰って、追い詰められている人が
多いということです。

そのほとんどが、中高年で治療機関にかかられているということですが、先の展望
が見えてこないということから、不安に圧倒されている状況で、話だけでも聴いて
もらいたいと訪れてくるのが現状です。

それでは、なぜメンタル不調者(うつ等)の復職が問題になっていくのか?

(要因として)

 ☆ 辛抱や我慢の末に治療機関を訪れること
   (心身共に疲弊しきっている状態)

 ☆ 治療機関では薬と休養で様子を見る
  (これは当然のことです。診療報酬から診察時間が短いので話を聴いてもらえ
   ないことが多い)

 ☆ 病気に対しての説明はありますが、今後の展望については一般的なことしか
言ってくれない(薬については簡単な説明)

 ☆ 診断書は患者を考慮してもらえる。

メンタル不調者となれば、休職制度や復職支援の確立しているところは、その
プロセスへと入っていきますが、零細企業では退職に追い込まれてしまうことが
多くなってしまいます。

復職に向けてのメンタル不調者の状態

・心身共に疲弊していることが考えられますが、要するに「うつ等」の状態に陥って
 いるということです。

・うつ状態で、治療機関と双方向の関係を構築できるかというと、なかなか難しい
 ものがあります。

・思考が混乱している状況で、あまりにも多くのことを選択して自己決定すること
 になりますから、問題を消化するに時間がかかってしまう

休職制度利用の場合の問題

この状態で休職に入って行くことになります。

・治療機関の指示に従い薬と休養の生活(薬の効果2〜3週間程)
  ☆ 一人でいるのか、家族のサポートはあるのか?
   (安心安全な環境があるのか)
  ☆ 脳裏に浮かぶのはネガティブなことばかりで、思考の混乱と不安に圧倒
    されてしまう(家族以外に話を聴いてもらうことができるのか)

  ☆ ある程度は薬と休養で安定するが、回復へのプロセスについては見通しが
    たたない

・薬と休養だけでは、復職が厳しいことになってしまうことがあります。

・不調に陥りやすい、傾向と対策を考えておかなければ堂々巡りに陥ってしまう。

・企業によっては、EAP(従業員援助プログラム)によってのサポートも実施
 されていますが、自宅でのサポート については、あまり多くはないという
 ことです。

・復職へのタイムスケールを描けるだけの客観的な視点を持つのが難しい。

これらのことを考えるのは、不調者では困難なことが多い

従って、休職期間中のサポートの充実が、復職のポイントとなってしまうこと
が大きい。

ともすれば、「うつ」を完治して復職したいと考えがちになりますが、如何に
上手く付き合っていくかという発想の転換が必要かということを考えることが
大切です。

以上の事から、復職の問題のポイントは休職期間中のサポートの充実です。
その期間で大方のシュミレーションをすることによって、メンタル不調者が
陥りやすい問題の傾向と対策を考え、対応能力やストレス耐性の向上を図る
ことが、休職期間の短縮や早期復職へと繫がっていくのではないかと
考えています。

       カウンセリングルームENDO (カウンセリング神戸)

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